マネー・ショート~華麗なる大逆転
前回の記事についづいて、今回も映画のネタです!
マネー・ショート~華麗なる大逆転です。
この映画、映画館で見たかったんだけどタイミングが合わず見れなかったのでレンタルが出るの待ってたんです!
サブプライムローンからリーマン・ショックまでアメリカの住宅債権が破たんし経済が大打撃を受ける中で、空売りを仕掛けて莫大な利益を得た人たちの実話をもとにした映画です。
専門用語や債権の仕組みが複雑でエンターテインメントとしたら面白くないかもしれませんが…
経済心理学や、行動経済学、そしてプロスペクト理論から見ると、これは本当に面白い映画です。
『ありえないなんて、ありえない!』
絶対に下がらないと当時は思われていた、住宅ローン債に様々なデータや現実に起こっている社会情勢を見て、今後、債権が下がると判断し売りを仕掛けたんです。(債権が下がる方に賭けた)
しかし、絶対に下がらないと思っている、銀行や証券会社はそんな彼らを白い目で見て笑い飛ばしていました。
住宅ローン債が今後も上がり続けると信じている人たちは、どんなにネガティブな要因が表れても、その事実に目を向けようとしません。
上がると決めつけているので、下がる要因を探そうともしません。
住宅バブルもはじけ、空き家が目立ち始めても「今だけ、これからまた売れる」と言い。
変動金利のローンを組み、金利が何十倍になることがわかっていても家の価値が上がるからローンを組みなおせると信じていたり…
ローンが払えなくなった人が増えてきても、「そんなニュース気にするな!まぁ飲もうぜ!」と事実から目をそらしたり。
証券の格付けをS&Pやムーディーズも『格付けを売る』会社になり、本来監視をするはずも司法当局も予算がなく監視も調査もできなくなりました。
そんな人たちは、社会的にはエリートであり、銀行や証券会社の重要なポストについているんです。
何をもって愚かと言うのか…
空売りを仕掛けた映画の主人公たちも、自分たちは『アメリカ経済の破たん』に賭けたために、自分を責めることにもなりました。
そして大事なことは…歴史は繰り返す!
アメリカは一度1930年代に住宅市場が破たんしています。
日本でも住宅バブルがはじけ、それを見ていたはずのアメリカでリーマン・ショックが起きました。
それにも拘わらず、アメリカには同じような住宅ローン債権が新たに生まれているようです。
この映画は、実際に株や為替に投資している人は、何度も見てもいいと思います。
僕もまた借りて見たいですね。
原作も面白そう!